異国感のある絶景の山歩き ー黒斑山〜Jバンド周回ー
2017年8月27日(日)晴れ
黒斑山は、長野県と群馬県にまたがる高峰高原に位置する、浅間山第一外輪山の最高峰。
今回は車坂峠から黒斑山山頂の手前まで登り、草すべりから賽の河原分岐点に下る。そこからJバンド経由で周回するルートをとる。
現在浅間山は噴火警戒レベル2となっており、火口から周囲2kmは立ち入り禁止となっている。
画像は規制範囲を示したもの。火口から2つ目の円が2kmの範囲だ。
実は今回のルートは一部規制区間内に入るのだが、賽の河原分岐点までは例外的に行くことができる。
前置きが長くなったが、今回のスタート地点はこちらの車坂峠。
6時15分、表コースから登山開始。歩きはじめから稜線に出るまではほぼ樹林帯だ。
整備された登山道を登り返しを交えながら進む。
すると、登りつめたところに避難壕が現れた。
シェルタータイプの避難壕は活火山である浅間山の近さゆえ。
しかし果たしてこれで噴石から身を守れるのだろうか。そんな不安を抱かせる外観をしている。
7時15分、槍ヶ鞘に到着。浅間山の姿見えたと思いきや、実はこちら浅間山第二外輪山の前掛山。
浅間山は火山活動で登頂できない為、この山を登れば浅間山を登ったことになるとかならないとか。
ちなみにこの前掛山も噴火警戒レベル2になってからは登頂できない。そうなると、どの山を登れば浅間山に登ったことになるのだろうか。日本百名山の踏破を目指している人にとっては厄介な問題である。
槍ヶ鞘から少し登り、トーミの頭を越えたところに分岐点がある。
この分岐を前掛山方向に下っていく。
通称“草すべり”。文字通り、ここを滑るように降りていく。
だらだらと長い下りが続く。反対回りのルートではここを登ることになるが、あまり考えたくはない。
これから周る外輪山の山々。期待が膨らむ。
草すべりを歩くこと30分、湯の平分岐に到着。
ここでカップラーメンを作る為の水を忘れたことに気づき、急遽分岐から水場のある火山館を目指すことにした。
分岐からは約5分。火山館に到着。この時8時10分。
ここには避難用のシェルターがあり、職員が駐在している。ここで給水とトイレ(1回100円)を済まし休憩。
写真に写っているお二人とはここから抜きつ抜かれつのデッドヒートを繰り広げることになる。
先程の分岐を過ぎ、賽の河原分岐まで来た。
ここから先、前掛山山頂に通じる道は現在立ち入り禁止となっているが、実は3年程前に一度、ここを通過して前掛山にも登ったことがある。砂に足を取られて登りにくかった記憶がある。
分岐を通り過ぎ、ひとつ目のピーク「Jバンド」へ向かう。
賽の河原分岐からJバンドへの道のり。ここの風景が最高に良い。
コーカサス地方の荒涼とした風景に似ていると言われており、日本では中々見られないのではないだろうか。とても静かで心地が良く、背後には浅間山の姿。歩みを緩めて贅沢な時間を過ごした。
Jバンドに向かう道は一見岩壁登りのようなルート。
たしかに急な岩場ではあるのだが、落石さえ気をつければ難易度は高くない。
9時30分、登り切ってピークへ到達。Jのポーズのつもりだったが上手くできなかった。
ここにもあの2人組が写っている。
遮るものが何もない為、非常に展望が良い。
また標高を稼いだことで浅間山の姿を明瞭に捉えることができた。
ここから仙人岳、蛇骨岳、黒斑山方面へ尾根伝いに歩く。風が心地よい。
行くぞ!感がある写真を撮ってくれてありがとうございます。
10時45分、黒斑山(2,404m)到着。ここで昼食をかねて40分の休憩をとった。
下りは中コースを通る。側溝のような登山道は目の高さに苔が見られる。
ゆるやかな傾斜の歩きやすい道を進み、12時30分に車坂峠に到着した。
帰りは日帰り温泉に寄って疲れを癒すのがいつものルート。
浅間山や周囲の山域を望むには最高の場所。そしてなにより、歩いていて決して飽きない風景の変化。
登山の魅力が凝縮されたコース。
北横岳 ロープウェイでラクラク高峰へ
2017年7月15日(土)晴れ
この日は会社の「登山・スキー部」のはじめての活動。
僕の勤める会社には元々スキー部があったが、そこに夏秋の活動として登山を加えて登山・スキー部とした。
どちらも山というフィールドで活動するアウトドア、ということで親和性も高い(と思う。)
初回ということで山の選定には苦労したが、
◇誰でも安全に登れる山
◇会社から2時間以内
◇かるーく日帰り
という観点から八ヶ岳の北側に位置する北横岳に決定した。
2,500m級の高山でありながら、初心者にオススメの山とされている。
当日の天気は快晴。予定通りロープウェイ乗り場に着いた。
非常に綺麗な外観で、ショップなども充実していた。
ここで売られていた八ヶ岳限定のナルゲンボトルを買おうか迷い、結局見送ったことを少し後悔。
ロープウェイの道中にて、八ヶ岳山系によく見られる縞枯れ現象。
針葉樹林帯が帯状に立ち枯れることによって、遠くから見ると縞状の模様が見られる。
程なくして山頂駅、自然庭園坪庭に到着。
ロープウェイであがってこれる為、多くの観光客で賑わっていた。
この坪庭を周回するコースであれば、1周30分程度。スニーカーでも問題なく歩ける。
ごろごろした岩の斜面を折り返しながら登るが、よく整備されており登りづらさは感じない。
1時間程登り、北横岳ヒュッテに到着。
ここから分岐して小道に入ると七ツ池という池が現れる。こちらは帰りに寄ることにする。
山頂に到着。お疲れ様でした。
北横岳は南峰と北峰からなる双耳峰。ささっと往復してきて頂で頂を飲むJさん。
北峰からの眺め。
正面の蓼科山山頂に山小屋が見える。北横岳と蓼科山を縦走することも可能。
山頂からの景色を満喫したら少し戻って七ツ池へ。
ほとんど人もおらず、とても静かなのでおすすめ。
ここから1時間弱で山頂駅まで戻ってきた。
急なところや危険箇所もなく、山頂の景色も良いこの山は、はじめての登山に最適かもしれない。
距離にして往復5km程度。少し物足りない感があったかもしれないが、初回は様子見ということで。
とにかく登山・スキー部、最初の活動を無事スタートできたので大満足な山行だった。
おまけ。花を撮るJさんを撮る人を撮る自分。